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石と人の歴史「勾玉(まがたま)」とは

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勾玉とはいったい何なのでしょう。大昔に石で作られたものですから、その形など何かしらの意味が込められているように思えます。そんな勾玉の歴史を調べてみたいと思います。

曲がった形には3つの説

大昔から人は石を道具として使ってきましたが、石を身に着けるようになったのは1万年年以上前のことだそうです。その以前より、動物の骨や牙などを身に着ける風習があったようです。勾玉は2千年以上前から作られてきたもので、当時は鉄や銅などが無い時代です。作るのには大変な労力が必要だったと思います。そこまでして作るのにはやはり理由があるはずです。


・説其の一
かつてからの風習である動物の骨や牙などと同じ意味として、石で作るようになった。
動物の骨などを身に着けることによって、「魔除け」や「動物と同じ力を手に入れる」という効果があったとされていました。人の文化も発達していく過程で、簡単には作ることができない石を使うようになったのではないかという説です。


・説其の二
月を神様として崇めていたため、月の形を身に着けるようになった。
大昔から今まで変わらずに夜を照らし続けている月は、世界中で信仰の対象とされています。手が届かない月を石で作り、身に着けていたのではないかという説です。


・説其の三
「胎児」の形を表し、身に着ける事で「若さ」や「力」を手に入れる。
人間をはじめ多くの動物は「胎児」の形がほとんど同じです。勾玉の穴の部分を目としてとらえると、非常に「胎児」の形に似ています。生命の始まりを意味し、その力を得ようと考えたのではないかという説です。

神話にも出てくる勾玉

神話の世界では、イザナギノミコトとイザナミノミコトが太陽の神である天照大御神に「天を治めるように」と珠を授けました。この珠が勾玉であったとされています。そのためか、天照大御神は全身に勾玉を着けた姿をしているという話もあります。

また、有名な話では「三種の神器」があります。三種の神器は八咫鏡(やたのかがみ)・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)・草薙剣(くさなぎのつるぎ)です。日本神話において、天照大御神より授かった三種の神器は、日本の歴代天皇が継承してきたと言われております。

簡単に言えばパワーストーン

今では、世界中の石を簡単に手に入れられるようになりました。パワーストーンとして、雑貨屋に並んでいるのも珍しくありません。大昔は加工技術も乏しく、加工したきれいな形の石はそれだけで価値があったのではないでしょうか。簡単に言えばパワーストーンですが、かつては今の何倍もの価値があり、効果があると信じられていたと思います。

<まとめ>

珍しくない石はいくらでも道端に転がっていますが、そんな石でも大昔は今よりも価値があり、何かしらの意味を持っていたかもしれません。文化の発達や時代の流れによって、価値を失った石もあるのではないでしょうか。しかし結局のところ、今でも多くの人は最後に眠る場所として石を選んでいます。大昔から共に歴史を歩んできた石の力に、知らず知らずのうちに引き寄せられているからかもしれませんね。

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