HOME

お墓

先祖代々昔から引き継いでいるお墓。戒名をまとめることはできるの?

Pocket

お墓は先祖代々に渡って受け継がれていくものです。
歴史が長いものほどたくさんの方がそこに埋葬されており、それぞれ一人ひとりの戒名が彫刻されています。
しかし、お墓のスペースにも限りがあるため、中には彫刻するスペースが残っていないお墓も出てきてしまいます。
そんなときはご先祖様の戒名を一つにまとめて、改めて彫刻をする方法があるのをご存知ですか?
今回は、お墓の戒名をまとめる方法や、どこまでを一つにまとめていいのか、その注意点を合わせてご紹介します。

戒名を一つにまとめることは出来る?

本来、戒名は亡くなられた方一人ひとりにつけられるものです。
しかし、仏教や神道などの宗教では亡くなられてから三十三回忌や五十回忌、百回忌などを境に弔い上げ(とむらいあげ)を行います。
特に仏教ではどんな大罪人でも三十三回忌を過ぎれば、極楽浄土に旅立てるとの考え方があります。
また、五十回忌、百回忌ともなれば生前の故人のことを知っている方も減り、高齢になった遺族や親戚で年忌法要を行うのが難しいケースも多いです。
この弔い上げとは、そこで年忌法要を終了することで、それ以後はご先祖様をまとめて「先祖代々之霊位」として、お墓や位牌に彫り込んでまとめることが可能なのです。

戒名はどこまでまとめることができるの?

まとめる戒名は三十三回忌を過ぎてからを目安にしましょう。
ただし、宗派や地域によっては、弔い上げの時期が五十回忌や百回忌にしているところもあります。
三十三回忌ではまとめることができない可能性があるので、わからない方は菩提寺のご住職や同じ宗派の地域の方に尋ねてみることをおすすめいたします。

戒名をまとめる時の注意点

戒名をまとめてしまうと、それまでお墓に埋葬された方が誰だったのか、何歳で亡くなられたかなどがわかりにくくなってしまいます。
先祖代々の過去帳が手元や菩提寺に残っているご家庭なら問題ありませんが、戒名をまとめることでご先祖様の名前がわからなくならないように、必ず過去帳を作っておきましょう。
また、戒名をまとめてお墓に彫刻する場合は、これまでの戒名を削って磨き直してから再度彫刻作業を行います。
削る方法や墓地の場所などで、作業にかかる費用に違いがあるため石材店から前もって見積もりを出してもらいましょう。

<まとめ>

先祖代々から引き継いでいるお墓だからこそ、戒名の数が増えてくると彫刻するスペースがなくなってきてしまいます。
そんな場合は三十三回忌が終わり、弔い上げが済んでいるご先祖様の戒名を一つにまとめましょう。
ちなみに戒名をまとめる際は、ご先祖様のお名前がすぐにわかるように過去帳を作っておくと安心ですよ。

ピックアップ記事

  1. “墓じまい”が急増!遺骨はどこにいく?
  2. 石材選びは慎重に

関連記事

  1. お墓

    管理費や寄付金が払えなくなってしまったらお墓はどうなるの?

    お墓を建てている土地は、実は自分たちに所有権がないのをご存知で…

  2. お墓

    お墓を建てるときに方角はどこ向きがいいの?

    一般的に北に頭を向けて寝る「北枕は縁起が悪い」とされています。お釈迦様…

  3. お墓

    フロアのデザイン

    こんにちは。墓石のデザインをしている加藤です。ブログにご訪問い…

  4. ならわし

    戒名はどうして付けるの?その理由と費用について

    人が亡くなった後に付けられる名前として「戒名」がありますが、一体どうい…

  5. お墓

    妊娠中にお墓参りをしてもいいの?お腹に鏡を入れるって本当?

    妊婦さんの中には「妊娠中にお墓参りに行ってはいけない」と言われた方…

  6. お墓

    桜の下で眠りたい…近年注目される「桜葬」とは?

    少子化や核家族といった社会の変化によって、近年はさまざまな供養…

最近の記事

アーカイブ

  1. 彫刻事例

    墓石に彫刻するお花の人気ベスト3を発表!
  2. 寺院情報

    大崎市の寺院情報|東渓寺
  3. お墓

    お墓に彫刻されている家紋ってなんのためにあるの?
  4. ならわし

    喪服は白が主流だった!?日本の喪服の遍歴とは?
  5. 石のコト

    お墓にシミ?吸水率との関係
HOME
PAGE TOP