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石のコト

「石」は世界を変える!その可能性を紐とく

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こんにちは。

佐藤石材工業三代目佐藤です。この度スタッフブログを始めることになりました!
スタッフ=社長? いやいや初回だけは社長が手本を見せなければ!ということでペンを執った次第です。

さて、そんな初回は私たちが追い求めている「石」の可能性についてです。
日本はどちらかというと木の文化、木造建築が多いですね。木でも石でも自然素材は人口素材とは違った存在感があり、ヒーリング効果=落ち着く、という点では同じです。

一方世の中に目を向けると少子高齢化などにより孤独死や待機児童といったニュースを少なからず見聞きします。実はこれ、社会問題に発展しているのは日本だけなんです。
他の先進国は社会福祉制度が充実しているほか、名前や家具を代々引き継いだり、一族の結束が固いという側面もあるようですね。

そのようなわけで、もし日本に石の文化が根付いていたら?もしかすると今の世の中大分変っているのかもしれません。そんな仮説を実際に石文化が脈々と受け継がれた国々にいってみたレポートを交えて検証してみます。今回はスペインのバルセロナ編です!

※いまのところ2回目目の予定はありませんが

サグラダファミリア

アントニオ・ガウディが設計したサグラダファミリア。着工した1882年から130年以上経っているが未だに完成していない。
完成予定は今のところ2026年、ガウディの死去100周年で完成させようという目算らしい。
実際に目の前にしてみると工期が長い理由に合点がいきます。長さ170mの聖堂いたるところにガウディがこだわった装飾が施されていて、普通の石屋の感覚でも計り知れない時間を要することだけは分かり、とにかく圧倒されます。それに内部は曲線だらけで直線がない。これは加工経費がかかるため日本では考えられないことです。それもそのはず、ガウディは天井に鎖をぶら下げて設計したらしいのです。つまり、天から地上向けて重力でそびえたつというイメージなのでしょう。

天才すぎる方の発想に驚きですが、聖堂にも周囲にも人々が絶えず多く、目の前の公園では寛ぐ老若男女でいっぱいでした。

これもガウディの才能、石の持つエネルギーが惹きつけて止まないのでしょう。

グエル邸

そして市内中心部にもガウディの作品が目白押しでした。
ガウディのパトロンだったグエル氏から依頼され4年で建築。同氏の邸宅や迎賓館などの用途だったらしいですが奇抜な外観からは現代風のホテルの様に見えます。内部には大理石が全面に敷き詰められ、重厚な中にもどこか「異空間」のような独特なトリップ感があります。
最高に贅沢な空間ですがやはり何故か和みを感じる不思議な空間です。日本でいう三世代住宅よりも上手、親戚縁者がすべて一堂に会して住むことが出来そうです。

カサミラ

続いて「カサ・ミラ」。ここは世界遺産ながら現在でも人が住んでいるアパート
そのため内部は見学の制限があり、主に屋上、屋上階などに立ち入れます。先ず目を引くのはまたしても曲線だらけ、外観も中心の吹き抜けもぐにゃぐにゃに加工された石で全て囲われた建物。ここまでくるとこれが正解のような気がしてくるから不思議です。夜に
なってライトアップされると幻想的な雰囲気さえ醸し出す…まさに「芸術」という所以なのでしょう。
しかし、7部屋のうち4部屋しか人が住んでいないとのこと。是非住んでみたいものです…1ヶ月でも!
それにしても地元の親子やカップルらしき人々が多いことにびっくり、談笑したりして普通に楽しんでいる姿が印象的でした。

<結局世界は変わるのか?>

ガウディ建築が多くみられるバルセロナですがピカソやダリが育った町としても有名です。そのためか町は芸術的な建造物が多くみられ、どれも「石」が使用されています。それは石畳や噴水等街並みをつくる素材の殆どを占め、数百年という長い年月をかけて人々に親しまれ世代を超えて愛されてきました。
家族を大切にするカタルーニャの人々のルーツはそこにあるのかもしれませんね。同様に日本でも先人と先人が残した精神や大切な物を尊び、未来に語り継ぎ、受け継いでゆく土壌をつくることが出来れば、少子化や高齢化なんて問題はおこらず、家族がにぎやかに暮らす豊かな時代になると肌で感じました。その媒介を担うのがやはり「石」、普遍性のある「石」だけが長い年月を経ても世代を繋ぎ止めることが出来る唯一の素材ですから、私たち石屋の責任は大きいですね。
日本を、そして世界を良くするためこれからも「石」の伝道師として精一杯頑張ります!

それにしても2026年には何とか五体満足で完成したサグラダファミリアを見に行きたいものです!

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