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中国産の石は安いけど品質は?吸水率に違いがあった!

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墓石の元になる石材は世界中で産出されていますが、その中でも比較的低価格で日本でもおなじみなのが中国産の石材です。
しかし、中国産は価格が安いからこそ、品質に不安を覚えるお客様もいらっしゃるようです。
そこで今回は中国産の石材の特徴と、ほかの原産国との違いを解説いたします。

中国産の石材とは?

石が日本へ輸入されるようになったのは、ここ数十年のことです。
今からおよそ20年前には中国の福建省で日本との合弁工場が作られて、日本に持ち込まずに中国で加工までを一貫して行うようになりました。
国内産の石材よりも安く作ることのできる中国産は、今や国産よりも希望されるお客様が多く、値段のわりに高級感のある見た目が人気です。

そもそも中国産の石材が安いのは、国土がとても広いため土地が狭い日本とくらべて、産出量がはるかに多いことが理由として挙げられます。
人件費も日本とくらべてかからないため、国産の石よりも価格が安くお客様へご提供できるのです。
だからこそ品質に問題がないのか心配だという声も聞こえてきますが、中国産の石材は品質が悪いわけではありません。
日本よりも広大な土地がある中国では、石の産出量も多く実は国産よりも品質の良い石も大量に採られています。
そのため、中国産だから避けるのではなく、ぜひお気に入りの石材でお墓を建てましょう。

中国産は吸水率が高いものが多い

ただし、中国産はほかの国の石材とくらべて「吸水率」が高い傾向にあります。
石には目で見えないほどの細かい隙間が空いていて、その隙間に水が侵入していきます。
反対に吸水率が低い石は、石材の隙間が小さく中身が詰まっていて強度があります。
墓石材に日本の御影石が多く使われてきたのは、この吸水率が低く強度が高いのが理由の一つ。
それに対して中国産の石材は吸水率がやや高く、低い石材とくらべると劣化スピードはやや早くなる可能性があることを覚えておきましょう。

中国産とインド産の吸水率の比較

中国産に次いで低価格で人気が高いインド産と比較してみると、吸水率は次のように違いがあります。

・インド産

アーバングレー…0.056%
ニューインペリアルレッド…0.08%
インドクンナム…0.011%

・中国産

G623…0.186%
AG-98…0.197%
G602…0.228%

このようにインド産とくらべて吸水率が高い傾向にあります。
ですが、中国産が特に吸水率が高いわけではなく、国産の石材の中でも石目が粗い種類がたくさんあります。
たとえば香川の青木石は吸水率が0.239%、茨城の真壁中目なら0.315%と、中国産の代表的な石材よりも吸水率が高いことがわかります。
ですので、中国産だから早く石材が劣化する、カビやコケが生えるわけではありません。

ただし、石の悪質なブローカーは品質の悪い石でも高品質を謳って販売していることもあります。
そのようなブローカーの石を使えば、墓を建てて数年でヒビが入るなどのトラブルが起こる可能性があるため、一番は信頼のおける石材店へ依頼することです。
石の品質保証書や工事の工程を見せてくれるところなど、自分の目で見て信頼できるお店へ依頼するのがトラブル防止につながりますよ。

<まとめ>

中国産は石の産出量の多さや人件費の安さなどで、国産にくらべてはるかに安い金額で石材が購入できます。
品質に不安を感じる方もいらっしゃいますが、中国産だから低品質というわけではありませんので安心してください。
石の品質で疑問に思う部分があったら、納得がいくまで専門のスタッフに相談をして心から満足できるお墓を建てましょう。

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