HOME

石のコト

あの建物にも使われていた! 「真壁石」ってどんな石材?

Pocket

数ある石材の中でも、古くから墓石として用いられてきた種類の一つが「真壁石」です。
バランスが良く安定性のある石材なので、今でも多くの方から高い支持を集めています。

「真壁石」について

「真壁石(まかべいし)」は、茨城県桜川市真壁町から産出される花崗岩です。
真壁石は、真壁中目石、真壁小目石と種類が分けられていて、その中でも石目が細かく粘度が高いのが真壁小目石。
上品な白にグレーの色合いが基本ですが、青や黒みがかっている石は高級品として扱われています。
そのため、真壁石はお墓だけでなく多くの有名な建造物に使われてきました。

たとえば、日本銀行本店、旧赤坂離宮の迎賓館、皇居の縁石など、公共の建物で採用されており、日本人に馴染みのある石と言えるでしょう。
他にも、海軍の山本五十六、福沢諭吉、力道山などの著名人のお墓の石材に真壁石が使われています。

真壁石を使った灯篭は伝統工芸品として有名

真壁石はその加工性の高さから、産地である真壁町で造る灯篭「真壁石灯篭(まかべいしとうろう)」が有名です。
この真壁石灯篭は平成7年に国の伝統工芸品に指定されており、真壁街は石の町として、昔から石職人がその腕をふるってきました。
伝統工芸品に指定されるには、100年以上続いている伝統的技術や技法を使うのはもちろん、原材料も同じものを使うなど細かい基準が設けられています。
古くからの伝承された技の数々と真壁石自体の安定した品質の高さは、墓石はもちろん彫刻品を求めるファンが数多くいるのです。

「真壁石」の魅力

・墓石の劣化が進みにくい

真壁石は硬質で耐久性に優れており、吸水率が低いのが特徴です。
粒子が細かい小目石は真壁石の中でも特に吸水耐性が高く、光沢が持続しやすいことから、石材の劣化が進みにくいです。

・加工しやすい

石職人より「ねばり」と呼ばれる性質も持ち合わせているため、複雑な灯篭などを加工しやすいのも真壁石の魅力と言えるでしょう。
墓石だけでなく、灯篭やお地蔵さまなどの装飾品の石材としても使い勝手が良く、このような装飾品と墓石を合わせて、全て真壁石でまとめる方も少なくありません。

・価格が手ごろである

真壁石は採石量が多く、安定していることから純国産の石材の中でも比較的手ごろな価格で建立できます。
ただし、上記したように真壁小目石になると高級になるので予算や希望に沿った石材を選びましょう。

<まとめ>

真壁石は日本で古くから使われてきた人気の石材です。
有名建築物や数々の著名人のお墓にも用いられており、今なお根強い人気を誇っています。
和型墓石はもちろん洋型墓石にも馴染む自然な色合いは、複数の石材と組み合わせたお墓にするのもおすすめ。
大切なご先祖様が眠るお墓なので、心から建てて良かったと思えるお墓にしたいですね。

ピックアップ記事

  1. “墓じまい”が急増!遺骨はどこにいく?
  2. 石材選びは慎重に

関連記事

  1. 石のコト

    福岡県八女石灯篭について

    こんにちは。総務課の佐藤です。毎日雨の日が続いており、気持ちも晴れ…

  2. 石のコト

    人と石との付き合い

    人と石との付き合いで、真っ先に思いつくものといえば石器ではないでしょう…

  3. 石のコト

    数々の著名人のお墓に使われる石!本小松石の特徴は?

    国産の石の中でも、最高級品として有名なのが本小松石。同じく国産…

  4. 石のコト

    ことわざ「石の上にも三年」

    こんにちは。墓石のデザインをしている加藤です。ブログにご訪問い…

  5. お墓

    自然石でお墓を建てたい!どう進めるの?

    お墓と言えば長方形に石を切り出した和型や洋型が一般的ですが、中には…

最近の記事

アーカイブ

  1. お墓

    お墓の文字に朱色の着色!どんな意味があるの?
  2. 街の情報

    涌谷町の礎を築いた名君とはどんな人?
  3. お墓

    墓石の色々なランキングを発表!~2018年版~
  4. お墓

    意外と知らない。「墓標」って何のためにあるの?
  5. イベント

    お墓セミナ-&墓地見学会のご案内
HOME
PAGE TOP